※捏造設定 深く考えずお読みください
現在は国語の授業の真っ最中である。と、脳内でナレーションしてみた。
現代文ならまだしも、古典は外国語に聞こえて、意味がまったくわからない。
目の前で一生懸命に解説している、中年女性の教師に申し訳ないが。
突然、
世界の色が、変わった、ように見えた。
胸が、すっ、と、冷えた。 何か、たった今、体の中から消えていった、そんな感覚に囚われた。
授業風景はいつもと変わらず、自分自身も特に考えることもしていなかった。
ならば、いったいどうしたというのだろう、この、急速に体が冷えていく感じは。
なんのきっかけもなく、なぜか溢れてくる、この感情、は、
(・・・・・?オレ、どうしたんだろ)
足元が急に見えなくなり、冷え切った深い穴のそこに落ちていくような感覚。
悲しい苦しい切ない重い辛い暗い黒い憎い怖い寂しい
「・・・・、それではこの文の意味を誰かーー、・・・・・!?、沢田君、どうしたの!?」
どこからか声が聞こえた、と思った。
なんだか周りがざわついている、ような気がする。
隣からクラスメイトの声が聞こえた、なんだかおろおろしている。
「ツナ、なんでお前泣いてんだよ」
「・・・・・、」
泣いてる? オレが?
その時、ちょうど授業終了のベルが鳴った。
がたん、と席を立つ。
クラス全員が、ビクッと動いた。
気にする余裕もなかったので、オレは教室を飛び出した。
後ろから、十代目!とか、ツナ!とか聞こえた気がしたが、足は止めなかった。
そのかわり、口から嗚咽が漏れてきた。だからなぜ。
避難先の屋上には誰もいなかった。
ホッとして、フェンスにもたれかかり、そのままずるずると腰を下ろす。
不本意ながら自分の口から漏れる嗚咽は、どうにも止まりそうにない。
最近、悲しいことなんて、あったっけ。いや、普通なはずだ。
いつも通り、騒がしい毎日だ。でも、周りには大切な仲間たちがいてくれてる。
なのに、どんどん強くなっていく、この孤独感は。
悲しい、さびしい。 なんでだ、なんでだ。
、でも、
オレは、この感情に心当たりがある。
最初にこんな気持ちになったのは、ちっちゃいころ、唯一の友達だった近所のおじいちゃんが死んだときだ。
次は、空き地に捨てられていて、時々餌をやっていた黒猫が、道路で動かなくなっているのを見たとき。
でも、その時よりも、もっとハッキリと、強く、感じている。この気持ちを。
誰か、死んだのだ。
誰だ。
なぜかそう思った。
なんでそう思ったのか。
わからないまま、涙を止めるすべもないまま、オレはただ泣くことしか出来なかった。
誰か助けて。
※まだ見ぬ運命の相手が地球のどこかで逝ってしまったのを超直感で察知した綱吉さん