愛され方なんて知らない。愛し方、なんてもっと知らない。
綱吉は白い波の中で空を見つめていた。
(オレ今、目ェ虚ろじゃね?)
自身の浅い呼吸の音が、部屋に響いている。断続的な其れは落ち着く気配はなく、それに心底腹が立った。
次の瞬間、下腹部に力強い圧力を感じ、意図せず声が漏れる。
「―――、は、ッ」
「もっと啼いてください」
楽しそうに笑う顔は、普段見せる従順さは垣間見える事無く、心から嬉しさを感じているようだった。
そのギャップに戦慄する。この男、怖えェ。今更だけど。
耳に熱い息をかけられる。不自然だ、同時に理不尽だと思った。
ついさっきまで仕事一色イン執務室だった。一体何がスイッチだったのだろう。
心からの疲労を浮かべた顔で右腕に視線をやったら、なぜかいきなり震えだしたのだ。
今はピンクオーラでビンビンモードイン寝室ってどーゆうこと?ねえ獄寺君。
この状況、オレが望んだものじゃないのに体は勝手に受け入れようとする。
「ぅ、んぁ」
「素直になって」
黙れ。気持ち悪い。
口には出さない。出せない。泣くからね。その方が面倒くさい。
僅かな反抗心の現れとして、覆いかぶさる体に腕を回す。嬉しそうな気配を感じたが、まあ見とけ。
思い切り背に爪を立て、引っ掻いてやった。
「―――――ッッ!!」
途端苦悶の表情を浮かべながら相手は体を落とし、綱吉はその重みに耐えながらニヤリと笑った。
『報復』っていい言葉だ。