目が覚めると、死んでいた。
「まじで!!!?」
生前の記憶が全くないオレは、自分が死んでいるという事実、そして、目の前で行われているのはオレ自身の葬式だ、ということはわかった。
あ、オレの写真。なんか、情けない顔してんな。
意外と人、来てんだな。
なんか可愛い子もいる。
やたらと子供が多くないか?
友達か?めっちゃ泣いてる。おいおい、そんなに揺さぶったら思わず起きちまいそうだよ。まあ死んでるんだけど。
「十代目」?それ、オレのこと?変なあだ名・・・。
なんかかっこいいヤツらが多いなあ。そんなに泣くなって。
まあ声聞こえないんだろうけど。
あれ、
オレの、母さん?
皆、オレのこと、見えてないの。
気がつくと、オレは空を飛んでいた。どこかの建物の屋上に降り立つ。
なんか、ここ初めて来た気がしないな。
オレ、死んだんだな。
でも、記憶が無くてよかったのかもしれない。
きっと、別れが寂しいだろうから。
オレも、あんな風に泣いてしまうのだろう。
とっとと成仏してしまおう。
「あれ、成仏って、どうやってすんの?」
オレが根本的且つ致命的な問題にぶち当たった瞬間、体の中を何かが通り過ぎたような気がした。
後ろを振り向くと、一人の少年が立っていた。
何やら驚いた顔をしている。
オレよりちょっと年上くらいか?
やたらと顔が綺麗だが、どこか冷たい感じの人だ。
「君、こんなとこで何やってんの、何で透けてるの」
「アンタ、オレが見えるんですか?」
言うと、なにやら棒状のものを持った彼は、柳眉を潜めた。
「・・・君、沢田綱吉だろう」
「さわだつなよし」
「頭でも打った?」
「オレ、死んだみたいなんです」
言うと、どうやら知り合いらしい彼は顔に似合わない表情をした。
つまり、間抜けにぽかんと口を開けた。
オレは笑いそうになったが、笑ったら殺されそうな気がして(もう死んでるんだけど)慌てて口を引き結んだ。